Bearing
- 回転部分に使われる軸受けのこと。
- 一般的なのはボールベアリングやローラーベアリング。
- 内輪と外輪の間にボール（ローラー）が挟まれており、内輪と外輪の接点を最小限にすることで、スムーズな回転が得られるようになっている。
- 50Sのエンジン内では、5種類のローラーベアリングが使われている。
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| 参照写真 |  |
- クランクケースを割ってオーバーホールする際は、ベアリング交換は行ったほうがいい。
- 純正では「SKF」というスウェーデンのメーカーのベアリングが使われていましたが（高年式スモール系、PX系、では韓国のKBC製も一部使ってあります）、型番さえ同じであれば日本製「NTN」「NSK」等に変更しても問題はない。ただし、C3、C4とかの嵌めあいの規格は厳守すること。
- ベアリングをはめる際、本来叩き込むことはタブーである。
- しかし圧入機などないプライベーターは様々な方法でベアリングをはめている。
- もっともオーソドックスなのは、ベアリングは冷凍庫でキンキンに冷やす。逆にケースは石油ストーブなどで温め、熱収縮・熱膨張を利用して、少しでもスムーズに入れるよう工夫している。直火では、ケースが伸びて変形する可能性があるので、厳禁です。
ケースが伸びて、ベアリングが動くの、数度見たことがありました。
- どうしてもうまくはまらず、叩き込む場合「内輪」を叩くことは厳禁（ドライブシャフトベアリングを除く）。衝撃で精度が狂い、交換した意味がなくなる。＜ベアリングプッシャーを使う。
- 斜めに打ち込んでしまった場合、とんでもないトラブルの原因になるので要注意。＜ベアリングプーラーで抜き取る。
- 初めてベアリング交換を行おうとする場合、失敗しても良いよう、最低2セットは用意しておくほうが無難。
- C5という種類が使用されているが、これは一般的には手に入りにくい（C4でも問題ない）。
- 日本のメーカーでは、C5のラインナップは殆どありません。
- できれば、ベアリングプーラーやセパレーター（ギロチンプーラー）、ベアリング/オイルシールプッシャーなどのSSTを用意しておいた方が、安心です。
豆知識
- 呼び番号6204/C5、50ｓのフライホイール側のベアリングですが、このC5ってなに？
これは、軸の熱膨張によってベアリングが加圧され、スムースな回転が損なわれると考えられるところに使用されます。予め軸受け内部に隙間（ラジアル内部隙間）が設けてあります。種類はC2,CN,C3,C4,C5, CNがノーマルで、番号が大きい程隙間が大きくなります。C2は隙間なし高性能ベアリングですが、主に精密機械等に使用されます。この隙間ですが、軸径によって異なります、6204は内径20mmです。軸径18mm〜24mmのC5は28〜45μmとなっております。単純計算ですと0.0375mmの隙間が設けられています。しかし、如何に軸の精度が出ているかが問題です。仮に軸が熱で0.0375mm膨張したとすると本来のベアリングの性能を発揮しますが、残念ながら、べスパ部品は精度的には信頼が置けません！酷いものは-0.07mm軸を発見した事があります。これにC5を取り付けると0.1075mmの隙間になってしまいます。現物（軸）を測定して、ベアリングを選ぶ冪ではないでしょうか。
