第十六章 ポリーニ19mmキャブ/リードバルブインマニキット 取付け
以前、ニードル不調で調子の悪かったキャブでしたが、その後部品の交換により、しばらくは問題なく走っていました。
しかしここ数日、突然エンジンが止まりそうになるトラブルが起きました。キャブ以外の不具合をチェックしましたが、特に問題は見当たらず、キャブ調整を行うつもりでネットを徘徊していました。
そのとき・・・発見してしまいました。ポリーニ19mmキャブ/リードバルブインマニキット。
発見した瞬間、悪魔が耳元でささやき、私は速攻で19mmキャブを購入してしまいました。。。
このキットはデロルト19mmキャブレター、スポーツファンネル(エアクリーナー)、リードバルブつきインテークマニホールドの三点セットです。
19,800円で購入したポリーニ19mmキャブキット。 奥の黒い箱がスポーツファンネル
真ん中がデロルトキャブレター(19mm)
手前がリードバルブつきインテークマニホールド
チョークワイヤー、アクセルワイヤーは、
元の車体についているものを流用する必要が
あります。
その他の必要部品は全て揃っています。
リードバルブとはキャブレターからピストンに送られた混合気がエンジンからの圧力でキャブレター側に逆流するのを防ぐ機構・・・らしいです。
いまどきのバイクには付いているものもあるようですが、私のベスパにはもちろん付いていません。よってこの機構を生かすためには、エンジン側の加工が必要となるのです。しかし、私にはクランクケースを削る勇気も腕もないため、インテーク側のリードバルブを取り外すことにします。
インテークは大きく3つのパーツからできていて、キャブ側・エンジン側のパイプに挟まれるように、リードバルブが付いています(上の写真の手前の四角い部分にリードバルブが納まっています)。インテークのボルトを外すと中に黒い(恐らくカーボン製の)薄い板が挟まれており、これが逆流を防ぐ部分です。
取り付けにあたり、この部品を外すのですが、外しただけではつまらないので、購入したばかりのサンダーで、その部分を削りました。
インテークを取付けるためには、エンジンを降ろすと作業しやすいのですが、完全に降ろすのは面倒なため、バイクを横に寝かしリアサスを外し、エンジンとボディーの間を広げた状態で作業しました。
エンジン側のインテークを取り付けるスタッドボルトは、ノーマルのものでは短く取付けられないので、その交換から行います。スタッドボルトは両側にネジがきってあるのでそのままでは取り外せません。
そこで、ダブルナットという技を使い取り外します。取付けも取外しと同様、ダブルナットで行います。
ダブルナットで新しいスタッドボルトを
取付けたところです。
手前のシルバーのナットがダブルナット
二つのナットを互いに押さえつけながら
締めこむことで、両方にネジが切ってある
ボルトを締めこむことができます。
黒い棒二本がスタットボルトです。
スタットボルトの取り付けが終れば、あとはインテークマニホールドを取り付け、キャブをつければ完了です。と、言葉で言うのは簡単ですが、なにしろエンジンを完全に降ろしておらず、エンジンとボディーの狭い隙間での作業のため、かなり手こずりました。
メインジェットは#74が付属していましたが、とりあえず手持ちの#82を取付けました。スタータジェットは#60、スロージェットは#45。この二つは元々ついていたものです。ジェットのセッティングが必要と思われるため、ガソリンタンクは仮組み状態でさっそく試乗です。
エンジンは何の問題もなくかかりました。異音もないため取付けの不具合もなさそうです。ところが走り出し、回転を上げると全く吹けあがりません。最高速度も50キロです。
これはジェットの番手を変えればセッティングは出るだろうと簡単に考えていましたが、それが思った以上に大変な作業になってしまいました。
というわけで次章、セッティング編でお伝えします。
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