第三章 動かないベスパ


 

 

前日のショックから立ち直り、気を取り直しての作業です。

 

まず、タンクをはずし、赤茶色の液体(ガソリン)を抜き、キャブレターを外しました。

キャブを開けてみると、サビと腐ったオイル?でドロドロ。しかも激しい異臭です。ストレーナー(タンク内のゴミを濾過する部分)はなぜか破れて、濾過されない状態でした。


私はキャブクリーナー攻撃で汚れを吹き飛ばし、
知っている穴の貫通を一通り確認し、ストレーナーの破れをとりあえず補修し、そのときの私のベストを尽くし、キャブ掃除を終えました。

 

続いてタンクです。少量のガソリンをタンクに入れ、シェーカーの要領でフリフリします。


それを何度かするうちに、ガソリンが汚れなくなりました。←これもその当時の私の
ベストな処置法です。
キャブ、タンクを組んで、さてキックです。「ブロロン」という音とともに、エンジンの音が聞こえてきた。

 

というのは幻聴で、まったくエンジンはかかりません。

 

・真っ先にプラグを疑い外してみましたが、特に異常はない(ように見えた)。

・火花も僅かながらに飛んでいる(ように見えた)。

・念のため、以前購入していた新品のプラグにも換えてみました。


しかしエンジンは動きません。押しがけもチャレンジしましたがダメ。
こうなると、私には不調の原因が想像つきませんでした。

 

10年前に比べ、財布の中に常に10万円の束を入れている私

 

というのはで、少しお金に余裕のできた私は、迷うことなく近くにあったショップに電話をして、修理ついでに75ccへのボアアップも依頼しました。予算は5万円くらいと伝えたところ、快く依頼を受けてくれました。

 

その翌日、あまりに錆びたタンクの交換を薦める電話があり、予算5,000円アップということで、中古の状態の良いタンクに交換することにしました。それから、一週間後。


ついに修理完了との電話が!!


喜び勇んでショップに向かうと、
そこで驚愕の事実に直面したのでした。

 


 

  


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