第百三章  ピストンのメンテナンス




前章でシリンダーを外した時に、何気なく確認したピストン。

ココにもちょっとしたトラブルが・・・。

  

ピストンリングがピストンに
固着してます。

原因はヘッドにこびりついた
カーボンがリングの隙間に入り
込んだため。

と思われます。

この状態で走行していると、ピストンリングの破損や、シリンダー内に傷がつく恐れがあります。

見つけてしまっては修理しないわけにはいきません。さっそくピストンをクランクから取外し、ピストンについたカーボンを除去します。その際ピストンリングも外し、溝の汚れもしっかり落としました。
 
尚、ピストンリングは溝とのクリアランスをもう少し取るため、面研しました。

  

鏡やガラスのような極力平坦な面に
紙やすり(私は2000番程度)を敷き
CRCをつけながら、均等に研磨
しました。

その際、シリンダーとの接触面を
誤って擦らないように注意しました。

  

カーボン除去、リング溝の掃除
も終わったピストン。

それと前回取り付け時に、かなりいい加減に磨いたシリンダーヘッドの研磨も、前回よりちょっとだけ丁寧に行いました。

  

ヘッドに傷はついていません
でした。

でもここにもカーボン汚れが
あった
ので、カーボンを除去
してから研磨しました。

そして最後に組立て。スタッドが邪魔なので、スタッドを外して慎重に取り付けました。

  

これはスタッドを取り付けた
あとの写真です。

これでピストンやシリンダーへの負担は軽減したと思われます。

なんてことないトラブルかもしれませんが「見つけてよかった」と思われる今回の出来事。普段エンジンをいじめるような事しかしていない私としては、清々しい気分になれたメンテナンスでした。



  


TOP | 当サイトの説明・注意 | ベスパ奮闘記 | 戯言 | PHOTO | BBS | Link | update