第十九章  コンデンサ交換



オークション落札から数日後、フライホイルはずしとコンデンサが到着しました。
さて交換と思ったのですが、フライホイルを外すのにあると便利な工具・・・

電動インパクトレンチが欲しい!!

 

以前からオークションで格安のものを見つけてはウォッチリストに登録していましたが、私の欲しいマキタや日立などのメーカーの充電式のものは、落札価格は中古でも25,000円程度でした。

何気なくネットを散策していると、ある激安工具店の中古品コーナーで、定価59,000円のマキタのインパクトが
新古品(展示品)で21,000円で売られているではないですか!

 

気が付いたときには無意識で購入していました・・・(奥さんの許可なしで)。即日振込みで、翌日商品が到着しました。奥さんには到着前に報告しておきました・・・

 

ついに購入してしまった
充電式電動インパクトレンチ。

新古品とありましたが、本体だけが
多少使用された形跡がある程度でした。

ソケットは付属していませんでした。
とりあえず近所の金物屋でフライホイルの
ナット外しに必要な17mmを購入しました。

念願のインパクトレンチでフライホイルのナットを楽々とはずし、フライホイルはずしを使って、フライホイルを抜き、コンデンサの交換に取り掛かります。

 

 

フライホイルはずし

フライホイルを抜くのに必要な工具です。
オークションで即決送料込みで1,600円でした。

 

フライホイルを外しコンデンサを観察すると、コンデンサから伸びている黄色いコードがぐらぐらと動く状態です。ちょっとずらすと、あっけなくコードが抜け落ちました。

 

 

取り外したコンデンサ

この写真ではコードがつながっていますが
簡単に抜けてしまいました。

 

簡単にできると思っていたコンデンサ交換ですが、コンデンサから伸びているコードが黄色一本。赤いコードを黄色いコードにつながなければならず、私の苦手なハンダ付けです。なるべくコンデンサにハンダの熱が伝わらないよう注意し、何とかハンダ付けが完了しました。


取付け後、念のため他の部分の通電をテスターで確認しました。

 

  

コンデンサ交換完了の図

上のほうの黄色と赤のコードが伸びた
銀色の筒がコンデンサです。
ここではポイントはまだついていません。

軸の部分のオイルシールも確認しましたが
オイル漏れはありませんでした。

ちなみに黄色い矢印の先のボルト三本を緩め、
コイル基盤を回転させることで点火時期の
調整ができます。

 

コンデンサ交換での注意ですが、大概は黄色のコードを抜くために、コイル基盤を取り外す必要があります。それには、上の写真の黄色の矢印の先のボルトを抜けば外れるのですが、コイル基盤は点火時期の調整が行えるように、左右に少しずつ回転できるようになっています。この点火時期がずれてしまうと、吹けが悪くなったりトラブルの原因になりかねません。
三本のボルトを緩める前に、コイル基盤とその周囲の部分をマーキングしておくと、取り外す前の点火時期を忘れずに済みます。

尚、フライホイルの取付時の注意ですが、フライホイルの軸にはスピル(半月状の金物)が納まっています。これがいい加減にはまってしまうと、フライホイル脱落等、重大なトラブルになる可能性がありますので、スピルの納まりをしっかり確認する必要があります。

ようやくコンデンサ、フライホイルの取り付けが終り、試走の前に洗面所で手を洗っていたとき
「ガシャン」と外で大きな音がしました。嫌な予感がして外に出てみると、横倒しになったベスパが・・・

 

サイドスタンドの座りが悪く、わずかな傾斜で立ちゴケしていました。しかも運悪く、玄関のアプローチに沿って建っている塀にヘッドライトの頭の部分を擦り、あちこち傷が付いています。左のバーエンドウィンカーもレンズの割れはありませんが、曲がってしまいました。

 

実はこれがベスパで初めての転倒でした。以前乗っていたベスパでは二度の後輪パンクに見舞われましたが、必死の足ブレーキで転倒を回避。また外出して停車していた際、おそらく誰かの接触で倒れるところでしたが、隣に停まっていたバイクに運良く寄りかかり、必死に耐えていたこともありました。

 

かなりショックでしたが全体の傷を見て補修できると判断し、何とか立ち直りました。

いよいよ試走です。押し掛けでしか掛からなかったエンジンはチョークを引きキック三発でかかりました。


好調の予感です!


発進から二速、三速とギヤを上げているとき、後方で「ガラガラガラガラ」
と大きな音が。


驚いて振り返ってみると、サイドカバーが脱落しているではありませんか!


どうやら、先ほどの立ちゴケで、ファンカバーがずれて外れてしまったようです。
さっきのショックからようやく立ち直ったばかりなのに・・・。私は脱落したファンカバーを拾い、傷の程度を確認し試走を再開します。

 

試走の結果ですが、絶好調です!(あぁよかった・・・)

 

19mmキャブレターの印象は、低速での吹け上がりが良くなりました。以前よりも少し加速が増した感じです。ただし、最高速を迎えるあたりで、以前よりエンジンがヒステリックな音になるような気もします。現在はとりあえず#78のメインジェットがつけてあり、様子を見てメインジェットの番手を変えて、セッティングを行ってみるつもりです。これは難なくできるでしょう。たぶん・・・

 

しかし私の心は二度の自分の不注意によるアクシデントで、すっかりブルーです。あぁこれで次章で書くことができたなぁ・・・と少し放心状態で自宅へ帰りました。

 

余談ですが、昔ET3に乗る友人が、ファンカバーの盗難を防ぐため、ボディーにワイヤーで固定していました。その友人のET3に二人乗りで走行していた際、なぜかファンカバーが外れたのです。するとファンカバーはボディーとワイヤーで結ばれていたものの、そのワイヤーの長さが30センチ程度あったため、地面と激しく擦れ合いながら引きずられました。

 

その様子はまるで、昔映画でよく見かけた結婚式で乗る車の後ろにひもで結ばれた空き缶。もしくは西部劇で馬に引きづられる主人公のようで大爆笑したことを思いだしました。

 

コンデンサ交換でエンジンは絶好調になったものの、思わぬアクシデントでボディーが傷ついたため、次章はタッチアップです!


 

 

  


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