第三十三章 俊足ベスパ計画 その9 ボアアップキット・一次減速取付け



 

組立ての順番はいろいろあると思うんですが、私はクランクが丸見えの状態で他の作業をするのは、精神衛生的に苦痛なので、さっさとボアアップキットを取付けてしまいます。

   

今回取付けるマロッシの102ccキット

加工はすでに終っているので、
あとは組んでいくだけです。

他のキットではあまり使っていない
シリンダーヘッドとシリンダーの
間につけるガスケットがあります。

これは、友人のベスパも含めると3度ほど行った作業なので、なんなく組んでしまいました。写真も撮らずに・・・。ボアアップキットの取付け方法は、大概のカスタム雑誌で詳しく紹介されてますんで、それを参考にするといいです。

注意するのはピストンヘッドにピストンリングをはめる際、リングを折らないように注意することと、組むときは全体に2ストオイルをなじませながら行うこと、ピストンの方向を間違えないことです。

   

間違えやすいピストンの方向

ヘッドに矢印がついています。
大抵のキットの場合、この矢印が排気側です。
ただし確信はないので、必ず確認して下さい。

エンジンの構造を理解していれば間違える
ことはないんですが・・・

この時点でピストンがスムーズに動くか、クランクを回して確認しました。今回はベアリング、オイルシール、シリンダーが新品の為か、かなり動きが渋く、

「こんなに渋くていいのか?!」と、とても不安になりました・・・

しかし・・・自分を信じて作業を進めます!

   

バーナーでガスケットを焼いているところ

「鈍ら」(なまくら)にしてます。

焼いていると色が七色に変わったあと黒ずみます。
この状態まで焼くことでガスケットが柔らかくなり
密着度が上がります。

それをゆっくり冷ましてから付けます。

フライパンの裏に置いて焼いちゃいました・・・

   

ヘッドを取付けて完了

先程焼いたガスケットを挟んで、
ヘッドを取り付けてます。

こんなどうでもいいところの写真しか
撮ってませんでした・・・

続いて一次減速ギアの取付けです。

   

このギアの場合、表裏はありませんでした。

スピルの収まりをしっかり確認!
このスピルが本当に大切。脱落注意です。

スピルに少量グリスを塗っておくと
ギアをつけるときにズレません。

   

一次減速締め込みの図

ドライバーにウエスを巻いて回り止めを
行いギアを締めているところです。

ここは重要なところなので、トルクレンチ
を使って締めました。

規定トルクは5.0〜5.5(kgf・m)

ここまで終った時点で、再びクランクを回してみました。とてつもなく渋いです。フライホイルのシャフトを手で回す事ができないほど固いです。更に不安が高まり、宇賀神商会の掲示板に質問しちゃいました。
回答は「部品を新品に変えた場合、最初はかなり渋いものの、少し走ればなじんで軽くなる」との事。少し安心しました。

作業時間は、慣れた作業だったこともあり約30分間でした。

 

 

  


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