第三十六章 俊足ベスパ計画 その12 インプレッション



 

一ヶ月半かけてようやく完了した俊足ベスパ計画。とりあえず完結です!

キャブレターのメインジェットはマロッシのボアアップキットの取説に、キャブレター20φの時は#90とあり、そんなでかいのか?と思いつつ、とりあえず#89を入れ、各ワイヤーは適当に張ったところで試運転です。

ベスパを外に出し、チョークを引きキックします。緊張の瞬間です!!

「キック!・・・キック!・・・キック! ブロロ〜ン♪

幻聴ではなく、明らかにエンジンの音が聞こえます。アイドリングが低いようで、アクセルを戻すとストールします。キャブレターのアイドリング調整を行い、異音がないか確認し、いよいよ試運転です。アイドリング音は75ccの時よりも歯切れがよいです。適当に張ったワイヤー類ですが、走行できるレベルです。

減速比3.7のギヤ比のエンジンの加速は、以前のエンジンより明らかに力強いです。まだ慣らし運転のため全開にはしませんが、ピナスコ一次減速+75ccのエンジンに比べ、1〜3速で約10km/hの速度アップ、おそらく4速全開で80km/hちょいではないでしょうか。メーター壊れてるので信用できませんが・・・

特筆すべきは中速域の加速です。30km/h(二速)から60km/h(三速)にかける加速の良さは気持ちがいいです。また100ccのパワーのおかげか、50S独特のギア比の飛んだ4速序盤の加速のもたつきは感じられません。

私の通常の巡航速度50〜60km/hでは、全くエンジンに負担を掛けず走行できます。いざという時には、そこそこスピードも出せます。目標は達成です。

気になったのはエンジンの振動です。エンジン回転の中盤、おそらく3000〜4000回転で激しく振動してます。これは点火時期やキャブレターのセッティングで解消できるのでしょうか?今後の課題です。

悩みまくったマロッシのクラッチスプリングですが、メーカー不明の強化スプリング(ほぼノーマルの硬さだったことが後に判明)に比べ、約1.5倍(もうちょっと軽い?)の硬さといったところでしょうか。確かに硬いですが約30kmほど走行して、手が痛くなったり、疲れて握力がなくなるほどではありませんでした。まぁ握っているうちに握力が付いて感じなくなるでしょう。その為、全くクラッチの滑りは感じられません。快適です。

作業期間45日。うち実質作業時間23時間。かかった費用の内訳はざっとパーツに45,000円(載せ替えエンジン含む)、工具に6,500円(消耗品含む)。こんな感じです。これを高いと感じるか安いと感じるかは、ベスパにどれだけ入れ込んでいるかで変わってくるでしょうw

私の場合、工賃円で出来た。エンジン構造がよく理解できた。一ヵ月半遊べた

ということで大満足です。

エンジンをばらしてみた感想ですが、もし私が高校生の時にこれをやっていたら、気になる女の子全員に猛烈にアタックできたことでしょう。変な表現ですが、素人整備士ゆえに、それくらい「行ってしまえ!」って度胸は必要でした。

今後更なる変化(刺激)を求めて、再びクランクを割ってエンジンに手を加える可能性がゼロとは言えませんが、しばらくは組み上がったエンジンを堪能したいと思います。

尚、今回の俊足計画にあたり、私はベスパ関連の書籍、ベスパカスタム系サイト、ミニバイクのカスタム系サイト等をひと通り熟読し、理解したつもり行いました。さらに数店のショップさん、ネットで知り合ったベスパ乗りの皆さんにもアドバイスいただきました。この場を借りてお礼させていただきます。ありがとうございました。

このサイトだけを参考に改造する人はいないと思いますが、くれぐれもご自分で改造される場合は自己責任でお願いします。

これからも今回の改造で新たに発覚した注意点や、トラブルなどありましたら追記していくつもりです。
セッティングやブレーキチューニングなどの記事は、まだまとめていないため暇を見つけてUPしていきたいと思います。


 

  


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