第八十八章  大バージョンアップ その3 136ccボアアップ 取付け編




前章で下準備は終わり、ピストンリングのクリヤランスも取ったところで、ピストンにリングを嵌めていきます。でもこれは何度やっても緊張しますね(笑。

折れたら終わりですから。

一ヶ所に力が加わると「ポキッ」と行ってしまうので、無理に力が加わらないように注意しながら慎重に嵌めていきます。嵌め方を言葉で表現するのが難しいんですが、全体的にリングを広げながら少しずつずらして嵌めて行く。ってところでしょうか・・・。とにかく慎重に。

不安な場合は特殊工具で「ピストンリングプライヤー」ってのが売ってます。

  

これはピストンリングを押し広げる
ための工具で、脱着に使えます。

写真はアストロプロクツより借用。
参考価格は1,000円程度。

手で嵌めるよりは安心感ありそうです。
でも過信するとボキッといきそう。


続いて、コンロッドにピストンを取り付けます。

尚、ピストンには両端にクリップでストッパーを付けるようになっています。これはバラす時点でわかると思いますが、ピストンとコンロッドを固定するシャフトが抜けないように押えるためのものです。

このストッパーは付けるのに意外と苦労するので、あらかじめ片側は取り付けてしまいます。もう片方はコンロッドに固定した時点で取り付けなければならないので、取り付け方の練習にもなります。

片側のCクリップが納まったら、いよいよコンロッドに取り付けていきます。

  

コンロットにはあらかじめ
ベアリングを入れておきます。

ベアリングには2ストオイルを
塗っておきます。

このコンロットにピストンを被せ、シャフトを通していくわけですが、これにも2ストオイルを少量つけて、滑りを良くして挿入していきます。

  

シャフトの挿入が終ったところ。

コレまっすぐ入れていかないと
絶対入りません。

徐々に挿入していき、途中からは
棒状のものを使って、奥まで入れて
行きます。

私は12o径のスチールパイプが
あるのでそれ使ってます。

  

最後にCクリップを嵌めてピストン
取り付けは完了。

しかし、今回のキットのCクリップは
取り付けるのにえらく苦労しました。

取付け・取外しのことなど、全く
考えていない形してました・・・。

同じものつけようと思う人は、相当
苦労するの覚悟したほうがいいです。

  

尚100ccオーバーのボアアップキット
を取り付ける場合、シリンダースタット
ボルトの交換が必要です。

上が今までのスタットボルト。
下が今回使うスタットボルト。

シリンダーを貫通するタイプです。

これで大きな山場は越えました。あとは全体にまんべんなく2ストロークオイルを馴染ませながら、シリンダー、ヘッドを組んでいけば終わり。

ピストンの方向の間違えには注意。あとシリンダー嵌めてヘッド付ける前に確認しているのは、シリンダーがちゃんと中心に納まっていて、ピストンを上下させても変な引っ掛かりがなく、スムーズにピストンが上下するか。それとヘッド付ける前に上死点のマーキング。これはあとで点火時期を調整する際、に行えるので。

写真ないんですが、これで取付け完了。さて136cc+レースクランクの威力は!?

 

 

  


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