第八十七章  大バージョンアップ その2 136ccボアアップ 下準備編




去年100ccにボアアップして、しばらくはボアアップするはない。

と、どこかで書いた記憶がありますが、人間の気持ちというものは日々変化していくものなのです(笑。

それを決定付けたのがクランクの溝の広がりと、プチミーティングでナリさんにいただいた、ロングストロークのレーシングクランク。

  

これが噂のレースクランク。

ロングストロークなので100cc
の50S用ボアアップキットには
取り付けられません。

  

ノーマル(ショートストローク)
と比較してみました。

左が私の加工した純正品。
右がレースクランク。

コンロットが鏡面研磨してあります。
色は黒くてカッコいい。

付けたら見えませんが・・・。

  

レースクランクはご覧のように
肉抜きされています。

混合気を効率よく取り込む為と
多少の軽量化にもなってるん
でしょうか。

そしてこれを取り付けるべく、海外から購入したマロッシの136ccボアアップキット。これでマロッシの75cc、100cc、136ccと順にバージョンアップしたことになります。馬鹿ですねぇ〜(笑。

なぜマロッシか・・・?好きなだけです。

 
 
  

これがキット内容の全て。

ちなみに国内最安は恐らく
30,000円程度。

SCOOTER SENTERでは販売価格が
119.96Euro。

重さは約4.4キロなので送料他
いろいろ含めて最終的に25,000円
以下で買えたとは思います。

取り付け前にいろいろ下準備してしまいます。まずはシリンダーヘッドの燃焼室の研磨。下が比較写真です。加工前は砂型が残りザラザラしていますが、これをリューターを使って磨きます。詳しくは奮闘記二十七章をご覧下さい。

しかしまたしても・・・更に前回よりもいい加減に磨きました(笑。これはまたヘッド開けたときにでも掃除も兼ねて磨くつもりです。

 
 加工前

 
 加工後

続いてシリンダー部分のパーツチェックです。

 
 吸気側

 
 排気側

見てみると、吸気側にもが!なんでしょうコレ。と思いネットで調べてみると、どうもマッロッシが発売しているリードバルブつきキャブのインテークマニホールドを付けるための穴でした。

  
 
  

これがそのキャブレターセット。

細かい値段は忘れましたが、
ボアアップキットより高価です。

しかもSCOOTER CENTERではマニ
ホールドだけの単品売りはなし。

キャブは要らんのだ。マニだけ
売ってくれ!と言いたい。

ボアアップキットの説明書を読んでみると「このダイレクト吸気を行うことによって、このボアアップキットは100%の性能を得られます」みたいなことが書いてあります。

が、そんなこと知らずに用意していないので取付け不可。この穴を塞ぐためのパーツも同梱されているので、今回はそれでここを塞ぎ、今までどおりクランクケースにマニホールドを取り付けます。まぁ知ってても買いませんでしたけど。

続いてシリンダー内部のチェック。

  

とにかく穴が多い。

穴の周囲を指で触り、指に
引っかかりがある部分には
水研ぎのヤスリでバリを落
としました。

次はピストンリングのチェック。これはピストンリングをピストンにはめてみて、シリンダーに少しだけ挿入してみます。ここで見るのはピストンリングの合わせ目の隙間。これが少なすぎるとエンジンが高温になったとき、ピストンリングが膨張し、逃げがないためにシリンダー内を傷つける恐れがあります。

  

隙間とはコレのこと。

これは指で押えただけなので隙間が
ありますが、このままシリンダーに
嵌めてみると隙間がほとんどありま
せんでした。

少し心配だったのでリングの合せ目をヤスリで削りました。

  

上が加工前。下が加工後。

端の出っ張りの部分が少し
短くなっているのがわかる
と思います。

これで隙間が0.5o程度
空くようになりました。

次にピストンヘッドは嵌めない状態で、仮組みして問題ないかチェックしました。一般的にレーシングキットの場合、ヘッドの圧縮比が高く、シリンダーとヘッドからの圧縮漏れが起こりやすい傾向にあるんですが、このキットには100ccの時のような銅製のヘッドガスケットではなく、ゴム製のOリングがついてました。

これでどれほど圧縮漏れが防げるのか不明ですが、まずは無加工で取り付けるつもりです。


 

 

  


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