第九十三章  ありえないトラブル




キャブのセッティング中、MJ・PJ・ニードルと様々な組合せを試していた時のトラブル。

セッティング中、漏れはないはずなのにどうも二次エアー気味。怪しいところは全て調べたもののどうも様子が。そして致命的なことが突然起きた。

信号待ちでなかなか回転が下がらないので、エンジンを切ろうとキルスイッチを押したら「パンッ!」とアフターファイヤ。濃い目のセッティングだったので別に気にせず再びエンジンをかけたらアイドリングが勝手にどんどん上昇していく。

それはアクセル開けなくても走れてしまうくらい・・・。もちろんエンジンブレーキなど効かずにギア落として減速しようとしても回転が上がるばかり。

こりゃオイルシールでも抜けちゃったのか?と思い、フライホイル外して確認しましたが異常なし。キャブレターが外れかかってるかもと思い調べてみたが異常なし。ヘッド周りも問題ない。

残るはキャブレター本体しか考えられないと思い、キャブを外してみました。

  

取外したキャブレター。

ちなみにこれはミクニ製です。
ご存じない方は奮闘記54〜57章
をご覧下さい。

しかし!この時すぐに異常に
気づきました。

これで気づいた人はかなりのミクニマニア。といってもわかる人少ないので先に進めると・・・。

  

キャブから出ている黒いゴムパイプの
先端の蓋がなくなっている。

ここは2ndエアーの入り口?でここが
塞がってないと、エアー吸いまくり状態。

わかりづらい人は懐中電灯で照らして
見たので、写真にカーソル合わせてみて
下さい。

パイプの先端に光が漏れてます。要は通々なんですね。これじゃ回転下がるはずもない。アクセル開度ゼロでもずっとエアー吸い続けてるわけですから。しかもアクセル開けずにエンジン回ってるってことは、混合気がアイドリング程度の量しか入って来ない極端にガスの薄い状態でエンジンが回っていることになる。

これで飛ばしてたら焼きついてもおかしくない。お〜怖い!

さて原因はわかったので、さっさとこの穴塞ぎたいのですが、何で塞ごうか。穴より径の太いビスでも入れとこうと思いましたが、買って一度も使ったことがないアレがあることを思い出す。

  

「グルーガン」

左下のろうそくみたいのが
グルー?(笑

銃のようなのがガン。

これはスティック状の樹脂をガンに詰めて熱で溶かした樹脂で接着するための道具。いつだったかホームセンターで100円だったので買っておいたもの。

これ使って穴にチュル〜っと流し込んで冷やして終わり。人肌くらいの低温でも樹脂が柔らかくなるのですが、キャブ自体が熱くなることはないので、熱で溶ける事はなさそう。
 
樹脂にもいろいろ種類があるようで。調べてみましたがよくわからんので、あるもの使いました。

  

パイプは外して流し込みました。

とりあえずはいけそうな感じ。

しかし心配なのは「耐薬品性能」気化したガソリンが触れる場所ではあるので、ガソリンに一時間ほど浸してみましたが、たいした変化は見られなかったので採用。もしご存知の方がいたら教えてください。

ついでにキャブメンテ。フロートのカバーを外して、最近どうもが混ざってるなと穴が塞がっているドレインにキャブクリーナー吹いたらご覧のような大量の錆が・・・。

  

別に掃除してなかったわけ
じゃないんですが、穴の奥に
ぎょうさん貯まってました。

あとは適当に穴という穴をキャブクリーナー攻撃。思いもよらぬところからクリーナーが噴出すので注意。これでとりあえずはキャブレター掃除完了。

最後にフエールパイプがだ〜いぶ動脈硬化を起こしていたので予備に交換。

  

下が新品。

見比べると径が細く痩せてるん
ですね。

これで密度が上がり固くなる?

ちなみに上のは取付けて1年
ほど経ってます。

寿命一年と判明。

キャブを頻繁にいじらなければこの交換は不要ですが、まだセッティングに時間がかかりそうなので・・・。メンテしたキャブを付けたら見事に二次エアーはなくなってました。正直こんな理由だとは想像もつかなかった。


 

  


TOP | 当サイトの説明・注意 | ベスパ奮闘記 | 戯言 | PHOTO | BBS | Link | update