第九十四章  グリスも奥が深い




11月20日のPHOTO-Toolsの大量UPで、グリスが五種類もUPされているのに気づいた方はいたでしょうか?

「グリスって何?」って人はいないと思うんですが、私自身、ベスパいじりが機械いじりデビューなわけで、今まで様々なところにグリス塗ってきました。、使っていたのは「万能グリス」と「グリススプレー」くらい。

先日の大バージョンアップの時に、たまたま他のサイトを見ていたら、仕様箇所や条件によって様々な種類のグリスを使い分けていることを知りました。ひと言に「グリス」といってもが深かった。

機械いじりのエキスパートの方々は「んなこと知っとるわい!」と思うかもしれませんが、私が知り得た範囲で、数種類のグリスをご紹介。

  

まずはグリスの定番?「万能グリス」

 ポイント

・入手しやすい
・いろいろ使える
・防水性がある
・摩擦抵抗が高い
・ゴム・樹脂を劣化させる

これはお店で「グリスくださ〜い」と言うと、最初に出てくるモノ。万能と言うことだけあって、さまざまな場所に塗っとけば大概は済んでしまう。ただ摩擦抵抗が高いのと、耐久性はさほど高くないので、ワイヤー類への使用は避けるべきなのか?

  

続いて「グリススプレー」

 ポイント

・性能は万能グリスと同じ
・チューブ型のグリスより粘度が低い
・手の届かないところに使える

これは「万能グリス」のスプレー版。ホームセンターなんかでも売ってます。ベスパの場合、ハンドル内部のハンドルバーの周りに吹き付けたりしてます。が、スプレー式なので結構飛び散ります。吹きすぎには注意

  

続いて「モリブデングリス」

 ポイント

・耐摩耗性、耐久性に優れる
・耐荷重性も高い
・耐熱性・防水性はない
・ゴム・樹脂を劣化させる

これはバイクショップなんかで売ってます。値段は様々ですが、私は安いものを購入。耐摩擦性、耐荷重性が高いことから、ギヤの軸受けやブレーキレバーの軸受けなんかに使うようです。ただブレーキレバーの軸受けは防水性を重視して万能グリスでも良いのかと。

  

続いて「シリコングリス」

 ポイント

・やや高価
・耐熱、耐薬品性に優れる
・-55℃〜180℃の範囲で使用可能で
 溶けたり固まったりしない。
・ゴム・樹脂を劣化させない

これまでの三点で、唯一「ゴム・樹脂製品への悪影響」がないので、ゴムパッキンのあるシャフトの部分なんかに使うと良いようです。


ここからは私が持っていないグリスを一部ご紹介。

  

「ホワイトグリス」

 ポイント

・フッ素樹脂が含まれ耐熱性
 耐摩耗性に優れる
・あまり売っているのを見かけない

これはステアリングの軸受けや、スピードメーターのギヤの部分に最初に使用されてるもののようです。常に強い摩擦を受ける部分に使用されているよう?です。

  

「スーパーゾイルグリス」

 ポイント

・表面改質剤配合のグリス
・防錆高価も高い
・劣化が少ない
・異音を防止する
・高価

これはご存知「スーパーゾイル」の配合されたグリス。上記の「ホワイトグリス」の代用ができそうです。なんかいい事づくめのようですが、全て信用はできないような・・・。

  

「耐熱グリス」

 ポイント

・耐熱性が非常に高い
 適用温度が600℃程度まで

これは今まで紹介した他のグリスのように、可動部の潤滑を良くする。といった使い方とは違い、ボルト・ナット類の熱による固着(焼き付き)を防止するためのグリスです。高温になる部分、シリンダーヘッドやマニホールド、マフラーのフランジなどに塗っておくと固着を防止できます。


とまぁ様々なグリスを紹介しましたが一長一短あり「これ一本でオッケー」ってことにはなってません。使用環境に合わせて使うグリスをチョイスする必要があります。

最後に、グリスアップする際は必ず古いグリスを落としてから新しいグリスを塗りましょう。せっかくグリス塗っても、古いグリスに含まれたゴミや、劣化して潤滑性能の落ちたグリスと混ざっては意味がありませんから。


 

  


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