戯言ですでに発表済みですが、102ccボアアップ、一次減速交換を行うことにしました。75cc+ピナスコギアの使用感にはそこそこ満足していたのですが、やはり1・2速がすぐ頭打ちで、シフトチェンジが忙しい。60キロ程度の走行でもう少し低回転で抑えたい。
などなどの言い訳・・・もとい、理由からです。
エンジンはオークションで落札、一次減速&消耗パーツは宇賀神商会で購入。ボアアップキットは友人から中古を貰うはずが、ピストンリング破損で断念。新品のボアアップキットの購入は大きな誤算でしたが、とりあえず一通りパーツを揃えて、計画始動です。
エンジンをなぜ買ったのか?というツッコミがありそうですが、今回はエンジン分解、構造のお勉強も兼ねての改造ということもあり、ひとつしかないエンジンで行うのに大きな不安があったため、予備のエンジンを用意しました。
まず手始めに、落札したエンジンはこっぴどく汚れているため、エンジン外部の洗浄からです。
洗浄方法にはいろいろあり、一番手っ取り早いのは、エンジンを洗浄剤をお湯に溶かした"溶液"に漬け込み、ブラシで洗う方法だと思うんですが、電装パーツを取り外す手間と、エンジンに空いているインテーク・マフラーの穴からの水の浸入が怖かったので、バイク用洗浄剤(エンジン周り用)+スチームクリーナーを使い、洗浄を試みました。
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洗浄に使った道具。 左からスチームクリーナー、バイク用洗浄剤、 |
手順はまずエンジン全体にスチームクリーナーを吹いて汚れを軟化させ、バイク用洗剤をまんべんなく吹きつけ、3分間ほど放置します。その後、たわし&歯ブラシで汚れを擦り、再びスチームクリーナーで洗い流しました。これを何度か繰り返し、それでも落ちないところにはパーツクリーナーを吹きつけ、歯ブラシで擦りました。 とりあえず洗浄の終ったエンジン
それから、分解するパーツ同士の合わせ目の部分は、汚れが残っていると分解したときエンジン内部にゴミが落ちる可能性があるため、入念に行いました。
今回の洗浄には真水は全く使っておらず、スチームクリーナーの水分(蒸気)のみでの洗浄で、すすぎが足らず洗浄剤が残って白っぽくなることを心配していましたが、それはありませんでした。洗浄剤の成分上、残らないのかもしれません。
洗浄が終ったところで、エンジン分解に取り掛かります。
インテーク・排気の穴には、もちろんウエス・
ガムテープで穴を塞いで洗浄しています。
リアブレーキ、クラッチ、一次減速、フライホイル、シリンダーヘッドの順番で分解しました。シリンダーヘッドを最後に外したのは、ヘッドを先に外してピストンが露出した状態で、一次減速、クラッチなどを外すと、クランクシャフトが暴れて、シリンダー内に傷が付くのを防ぐためです。
リアブレーキのホイールハブを取り外す図
リアブレーキ周りが外れたところで、クラッチカバーを外し、私の苦手な一次減速、クラッチ板の取外しです。これらは共に、周り止めのワッシャーが付いているため、それを平らにしないとナットは外せません。ドライバーなどを使い、周り止めを平らにしたらナットを外します。
タイヤのセンターロックナットを外し、
一気にハブプレート(穴が四つ開いている
銀色のプレート)ごと取り外すはずが、
予想外にハブプレートが取り外せず、
ギアプーラーを使って取り外しました。
こういう時に、この工具があると便利。
ホームセンターで2,000円程度です。
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黄色の矢印がナットを外すのに回す方向。 |
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ピストンの構成部品と、スナップリングを 外すのにあると便利な 「スナップリングフライヤー」 ピストンはスナップリング(サークリップ) という部品で固定されています。 写真の右から二番目のC型のクリップ。 これを外すのに右のフライヤーがあると 簡単に外せます。 これは先端が交換できるタイプ。1,480円。 |
文中ではお伝えしませんでしたが、フライホイルの中のコイル基盤も外しました。これはコードを抜くだけです。ただし、コイル基盤は点火時期を決めるものなので、取り外す前に必ずマーキングをしておくことをお勧めします。詳しくは第19章を参照してください。
ここまでの所要時間、洗浄に1時間。分解に2時間です。
それから今回の作業は、今までで最も多くのパーツ・ボルト・ナット等を外すことから、外した細かいパーツを整理するために整理箱を用意しました。
ばらした順に仕切りに入れました。
念のため、どの部分のパーツかメモして
あります。やりすぎかとも思いますが、
あとでパニックになるほうが困るので・・・
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