第四十五章  チャンバー交換



 

今のベスパを入手した当時から付いていた、錆び錆びのET3タイプのメッキチャンバー。おそらくFACO製。

錆び具合が微妙にお気に入りでずっと付けてたんですが、先日突然爆音が・・・

最初はジョイントのボルトが緩んで排気漏れかと思い確認しましたが、どうやら錆が進行しすぎて継ぎ目の溶接部分に亀裂が入ったようです。まぁ爆音といっても自分的には我慢できる範囲でしばらくはそのまま乗っていたんですが、信号待ちや家を出るとき近隣に迷惑なので交換することにしました。

実は盗難されたベスパの時に購入した"ジャネーリ"というメーカーのチャンバーも持っていて、これへの交換も考えたんですが、これもかなりの「爆音チャンバー」で・・・取り付けてわずか二日で外したものです。

   

ジャネーリチャンバー

当時(約10年前)レオビンチより2,000円
くらい安かったんで買った記憶があります。

10数年寝かせてあります・・・
使用期間二日とは思えない錆っぷり。
恐るべし屋外保管。

↑これは形的にも現在の私の趣味とは異なるため(気が変わったら付けようと思います)、改めて購入しました。

   

定番のSITO・ET3タイプ。

オークションで通常出品されているのは
15,000円台ですが、9,000円台での出品が
あったため落札。新品。

余談ですが車体の左側に付けるタイプのチャンバーは、ほぼ全てタイヤ交換でリヤタイヤと干渉します。前出の"ジャネーリ"、それに"ポリーニ"や"レオビンチ"などのチャンバーは、パイプの接合部がスプリング固定なので脱着が容易にできますが、これはそうは行きません。稀にタイヤの空気を抜けばチャンバーを取り付けたままでも、リアタイヤの交換ができるものもあるようですが・・・

交換作業はまず古いチャンバーを惜しみつつ取外します。取付けはリアサスペションを外してジャッキアップすれば、立てたままでもできます。ですが私は寝かせたほうが作業しやすいので、寝かせた状態でリアサスを外して作業しました。リヤサスを外すのはボディーとエンジンの隙間を広げて作業しやすくするためです。

仮組みして問題なく付くかを確認して、本組みします。

交換前のチャンバーはエルボがいらなかったんですが、これはエルボを取り付けるタイプでした。運良く先日交換したエンジンのエルボがあったので、それを掃除して使いました。(ノーマルチャンバーの時に付いているパーツです)

   

@まずエルボを取り付けた状態。

これはがっちり本締めしました。

ブレーキのバックプレートが外れてますが
これは他の作業を並行して行ったためで
当作業とは無関係です。

   

A次にパイプを取り付けます。

これは仮締めで止めておきました。

   

Bここでタイヤを取り付けてしまいます。

タイヤはこの時に本締めします。

それにしても醜いリヤホイル・・・
タイヤ交換のときに予備と交換する
つもりです。

   

Cサイレンサー取り付け

パイプとのジョイントはボルト2本。
エンジンとのジョイント1本。

いずれも仮締め。

ここまで終ったら、AとCの仮締めしたボルトを均等に締めこんで完了。各ジョイントには必ずガスケット(パッキン)を挟むようになっているので、それが均等に密着しているか確認しました。いい加減に締めるとマフラー抜けで、爆音が轟くことになります。(何度も経験済み)

尚、ガスケットに液体ガスケットを塗ることもあるようですが、今回は仮組みの状態で隙間なく密着しているようだったので使用しませんでした。

Aの部分は狭い隙間から手を突っ込んで締めないといけないので、手を怪我しないように注意しました。まぁベスパをいじり始めてから、どんな狭い隙間からでもボルトの脱着ができるように訓練されましたが・・・

   

狭い隙間での作業の必需品

小型のラチエットと、延長バー、
それとユニバーサル。

と、比較のためのタバコ。

マフラーの締め付けが終ったら、忘れずにリアサスペションのボルトを締めて作業完了。

最後に失敗談です。実は私はBの作業時に、タイヤの本締めをしませんでした。それは交換前のチャンバーだったら、サイレンサー取付け後でもラチェット(トルクレンチ )が差し込めたからです。

ところが今回付けたSITOは、タイヤとサイレンサーの隙間が更に狭くなっており、メガネレンチで締めるのがやっとでした。駆動系はしっかり規定トルクで締め付けたかったので、結局一度取り付けたサイレンサーを取り外す破目になりました。

   

ラチェットなんてとても差し込む
隙間がありません。

メガネレンチが何とか入る程度。

走行してみたところ、以前のものより静かです( 当たり前!)。ただし、まだ新しいため「パンパン」と甲高い排気音が気になります。これは走行しているうちにオイルが付着して今よりは静かになるでしょう。性能に関しては交換前より多少高回転の伸びがよくなったような気がします。最高速は試してません。今回の主目的は静かで品のあるチャンバーにすることだったので。

−追記− 2005.2.13
ガスケットにはやっぱり液体ガスケット塗ったほうがいいですね。微妙に漏れてました。
それと「パンパン」の排気音は永久にするそうです(情報元:ヒロさま)。でも他のチャンバーよりは静かです。



 

  


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