第四十七章 軽量フライホイール取付け
ベスパのお手軽カスタムで定番の軽量フライホイール。
軽量フライとは文字通り、フライホイールを軽量化することです。50S・90の場合はアルミでできたフライホイールを削ることによって、軽量化することができます。といっても自分で行うには"旋盤"と呼ばれる工作機械でも持ってないとできません。ほとんど不可能です。
そこで誰かにやってもらうって事になるんですが、工場に行ってお願いするのも面倒だし、どのくらい削ってよいものか素人にはわかりません。そこで登場するのがベスパ乗りの間では有名な"宇賀神商会"。ここで送料込み3,800円で軽量フライ加工を行ってもらえます。あくまで加工するだけなので、フライホイールはご自分の車体についているものを外して加工するか、予備を用意する必要があります。予備を用意しない場合は軽量加工の間、走行不可能です。
現在では加工後のモノを宇賀神さんのほうで用意しているので、自分のフライホイールを取外して発送して、すでに加工されている軽量フライとの交換もできます。これは早ければ3日くらいで到着します。
実は私は予備のフライホイールをヤフオクで落札し、軽量フライ加工を宇賀神商会に頼んだのは去年の夏でした。ところがクラッチ滑りに悩まされ、まずはそっちを直してからと思いすっかり存在を忘れかけていました。俊足計画でマロッシのクラッチスプリングを入れ、ようやくクラッチ滑りも解消したことから、いよいよ取付けてみようと思います。
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フライホイールの比較。
左;加工前、右:加工後。
周囲をざっくりと削ってあり 光沢を放っています。
加工後の重さは1,728g。 未加工で2,200g程度なので、 約500gの軽量化。 |
取付けといってもフライホイルカバーを外して、フライホイールのシャフトのボルトを取れば交換できてしまいます。ただ取外しには一般的な工具の他に、電動インパクトレンチとフライホイールはずしが必要になります。
フライホイールはずしはオークションでも出品されてますし、加工をする"宇賀神商会"でも購入できますので、フライ加工にあわせて入手するとよいと思います。電動インパクトレンチは最悪なくても外すこともできますが、初めて外すのであればかなりきつく締まっていると思われるので、ガソリンスタンドなどに頼んで貸してもらうといいと思います。
では交換手順です。ここでは予備のフライホイールがある場合の作業工程です。
@サイドカバーを外し、フライホイールカバーを外す。ここでフライホイールの軸の部分にプラスチックのキャップが付いていれば、それを外します。
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Aインパクトレンチでナットを外す。
ナットの周り止めでギザギザの ワッシャが入ってます。紛失注意。 |
ここでシャフトのところを覗き込んで、スピルの溝の位置を確認して12時の位置にしておくと作業しやすいと思います。
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Bフライホイールはずしを ねじ込んでいき、モンキーなどで 回り止めを行いながらフライホイル はずしの頭のボルトを締めこんで いく。
これでフライホイールが手前に 浮いてきます。 |
Cフライホイールを外す。磁力で引っぱられているので少々力が要ります。フライホイールのフィンの部分で手を切る可能性もあるので、厚手の手袋をはめると安全。重いので落とさないように注意。外すときにスピルを紛失しないよう注意。
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ご存知の方も多いと思いますが これがスピル。
シャフトのくぼみにはまる様に なっています。
同じくフライホイールにも切り欠きが あるのではめる時はこの切り欠きに スピルを合わせます。 |
あとは逆の手順で取付けていきますが、くれぐれもスピルの納まりに注意します。フライホイールの内側が磁石になっているので、スピルがずれてしまうこともよくあります。私はスピルのずれ防止で、スピルに少量グリスを付けてます。
ナットを締める前にフライホイールを手で回し空回りしないか確認して、スピルがしっかり納まっていることを確認したら、ナットを締めていきます。締め付けトルクは6.0〜6.5kg/m。締め付けが緩いと走行中の脱落など危険なトラブルの元になるので、しっかり締めます。
インパクトレンチさえあれば、初めての方でも30分くらいでできると思います。ではインプレッションです。
交換前はエンジンを空ぶかしした時、回転が上がるまでに少し"もたつき"がありましたが、交換後は明らかにスムーズになりました。軽量化の効果です。アイドリングが若干高くなったので、アイドリングを調整して走行開始です。
私のベスパは100ccボアアップなど改造を施した車体のため、交換前はかなりトルク感のある加速でした。簡単に説明すると後ろから押されたような加速って感じでしょうか・・・まぁそれほど強烈な加速ではありませんが、それがかなりスムーズに加速していくようになりました。タイム測定してないんでわかりませんが、トルク感は減りましたが加速の速度自体はむしろ速くなった気がします。
それから回転を上げた時のエンジンの振動が減りました。これで高回転時のエンジンへの負担が減ると思います。最高速は試してませんが、他サイトのインプレッションを見ると回転数が上がる分、多少伸びるようです。
私感ですが最高速を伸ばしたい場合や、加速が悪いノーマルの車体の場合効果はあると思います。が、ボアアップなどを先にして、トルクフルな車体に慣れてしまった場合、マイルドな加速に物足りなさを感じてしまうかもしれません。

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